東の空の地平線近くが紫色からオレンジ色に変わって、暗闇の夜からだんだんと建物の形が黒く見えるようになり、空には朝の星がまだ輝いている時。
それは、まるで生まれてくるように登ってくるお天道様が顔を出すまでの、この聖なる時の空は、格別に美しく、おれがただひとつ子供の頃から体に染み付いた「早起き」は、無駄ではなくて良かったと思う時で、
感謝をしている。
大人になってからは、その「時」は、なにか自身の精神に必ず影響がある「時」に違ないと思うようになりはじめて大切にするようになった頃から、頭の中に溜まったものを出すときや、クリエイティブなものを生み出す時は決まって「その時」なのである。
さて、ある日のそんな聖なる「時」のことだ。
子供の成長過程に猫と違い一緒に遊べる犬は、必ず何か良い影響を与えるのだろうと思い、なんとなく子犬を探し始めた頃に、ゴールデンレトリバーと黒のラブラドールとの間に子犬が生まれた気になる記事をインターネットの里親募集の記事でみつけた。
これは、チャンスだ。
寝ぼけて起きてきたかみさんと相談した結果、ゴールデンレトリバーは穏やかで忠誠心が強く、子供に大しても忍耐強く、家庭犬としても理想的で人気が高いこのゴールデンの血を受け継いだ犬なら、子供にも安心だろうと考えて連絡してみたところ、とんとん拍子に話が進み、後の良く晴れた日曜日の午前中に東京は錦糸町近くの亀戸へとパピーに会うため車を走らせた。
その当時、暮らしていた米軍ハウスは、広いスペースとアバウトな大家、周りには同じハウスに住み、同じ価値観をもった人々の中、小さい子供やイヌネコたちをのびのび育てるには、日本の規制で固められた狭い管理社会の中で、まだ多少の自由がそこにはあり、近所の忙しそうな建て売り住宅に住む人々から比べると最後の隙間空間が残されていた場所のように思える。
そんなことで、里親さんの出された住宅関係の条件も問題なくクリアーし、長い道中も初めての子犬を迎え入れる期待と、先住猫とうまく暮らせるかどうかなどの不安などから、3人はおしゃべりに盛り上がり渋滞すら気にならずあっという間に到着した。

(連れて帰るときのポーリー)
里親さんが連れてきた毛玉の小さいスピリットは、残り2匹の生後1ヵ月のメスの子犬だった。
チョロチョロ、ウロウロ、していては落ち着かず、美人で毛並みの綺麗な、ゴールデンレトリバーの母親が来ると凄く喜んでいた。
2匹とも引き取りたっかたが、経済的理由はいつも付いてまわるほどの収入で生活をしているもんで、子犬どちらかを選ばなくてはならず悩んだ。

しかし、これだけかわいい子犬であれば1匹残しても、引き取り手はまちがいなくいると思い自分を納得させた。
悩んでいるときの里親さんのひと言、「この子はとろくて母親のミルクを飲み損ねている」という子犬を我が家に連れて帰る事に決めた。
我が家族のメンバーには相応しいではないか。
それが、ポーリーなのである。

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